【先生って残業代でるの?】教師の給与事情

教育

夜遅くまで仕事をしている先生、朝早くきて仕事をしている先生、土日も部活動で学校に来ている先生、残業時間の多いイメージのある先生ですが、残業代は出るのでしょうか?

結論:出ます!

ええ~出るんか~~~い。なら、残業している先生は、それだけ多く給料もらっているってことか。なるほどなるほど。

って思いますよね?

残業代は出るんですが、教員の場合は少し違います。

今回は

  • 教員の残業代「給特法」
  • 教員の残業時間について

について話していきます。

給特法ってなに?

教員をやっている人なら一度は耳にしたことがあるはずです。この給特法も教員の仕事がブラックといわれている理由の一つでもあるのです。教員の残業代はこの給特法をもとに算出されています。その内容は「教員の残業代は基本給の4%を上乗せして支払われる」というものです。

例えばA先生の一か月の給料が20万円ならば残業代はその4%8000円となり、20万8千円が手取りの金額となります。基本給が40万円B先生なら41万6千円が手取りの金額となるわけですね。

つまり、教員の残業代はその教員の残業時間に対してではなく、その教員の給料に合わせて支払われているのです。

さっきのA先生の例で言えば、残業時間が0時間でも100時間でも残業代は8000円になるということです。

私も教員時代は、この制度を疑問に思っていました。授業を多く持っている先生や、クラス担任や校務分掌(業務)が多い先生は当然、仕事の時間は長くなります。しかし、いくら長く働いていたとしても残業代は変わりません。むしろ、働けば働くほど時給は下がっていくことになります。このことから教員は「定(低)額働かせ放題」という言葉が出回ってしまうほどでした。

それに対して、文部科学省は残業時間を月45時間以内にするようにという指針を示しています。

ちょっと時給計算してみましょうか

A先生の場合・・・ 8000(円) ÷ 45(時間)

残業時間の時給は177円。。。  …愕然としますね。

B先生の場合ですら400円に満たない時給になります。

これは「定(低)額働かせ放題」と言われても文句を言えません。

私の教員時代の残業

残業代の仕組みは理解できたでしょうか?

そもそも、「残業をしなければいいのでは?」という考えも出てきますよね?教員は基本給は公務員の中でも高く設定されボーナスもそれなりの額がもらえます。なので実際、残業時間さえ無くせれば正直ウハウハです。

では、残業時間はなくせるのでしょうか?

結論:無くせます

定時になったら仕事をせずに帰るということを徹底するだけです。なので、授業準備はそれまでにできた段階のもので授業をする、部活動は16時40分(定時)以降行わない。もちろん、16時40分以降の会議も出ないし、保護者対応もしない。さて、これを実際にどれだけの教員ができるのでしょうか。そして地域の方々や周囲からはどれだけの理解が得られるのでしょうか?

教員の残業時間は、個人の努力でいくらでも減らせるます。ただ実際は、生徒のために授業準備に時間をかけ、起案や提出する書類を書き上げ、専門外の部活動でも2時間も3時間もみているのです。つまりは、真面目に一生懸命働いている先生からどんどん疲弊していきます。「このくらいでいいか~」といって上手く手を抜ける先生や、自分でやらずにほかの人に仕事を任せられる先生が上手く生き抜いていくのです。

もちろん業務時間に関係なく、残業代は4%です

さて、ここまで聞いて教員の残業代「給特法」についてどのように感じましたか?

いまは教員のなりて不足も相まって、この給特法についても見直しの案が出されているようですが、それはまた別の投稿にまとめておきます。↓

【給特法改正⁉】教職調整額が4%から〇〇⁉
以前話題にも上げた給特法についてですが、実は「これはよくないのでは?」とい動きが以前から出ていました。 中教審では「教員一人一人の時間外勤務が必要かどうか、管理職が毎日毎日、個別具体に見極めることは事実上難しい」、「教員の高度専門職としての...

毎日遅くまで頑張っている先生。いつも生徒のためにお疲れ様です!

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